PS 1000pieces 901-
☆901
あえない日々が
かさなれば
あえない夢見が
かさなれば
「嘆きつつ かはさぬ夜半の 積るには 枕もうとく ならぬものかは」2017.07.20
☆902
あまりに恋うから
このさきこわいの
なげき愛しむのは
わかってはいたの
「これはみな 思ひし事ぞ なれしより あはら名残を いかにせむとは」2017.07.20
☆903
ぼくはことばで
いきつづけるよ
きみにことばの
あやをかけるよ
「死ぬとても 心を分くる ものならば 君に残して 猶や恋ひまし」2017.07.20
☆904
夢で逢うのさえ
いまはつらいの
夢で逢えるのは
いないことなの
「うたた寝に はかなく覚めし 夢をだに この世に又は 見でややみなむ」2017.08.21
☆905
音しなければ
心はやぶれて
涙なければ
心あふれて
「音を泣けば 袖は朽ちても 失せぬなり なを憂き事ぞ つきせざりける」2017.08.21
☆906
すぐに言葉が
出るならば嘘
すぐに心音を
聞けるなら嘘
「ともかくも いはばなべてに なりぬべし 音に泣きてこそ 見すべかりけれ」2017.08.21
☆907
月をみる夜は
私のあなたを
月をみる夜も
私のあなたは
「有明の 月見すさびに をきていにし 人の名残を ながめしものを」
2017.08.21
☆908
おんなじときに
きえたらいいのに
さきにわすれて
くれたらいいのに
「忘るるは 憂き世の常と 思ふにも 身をやる方の なきぞわびぬる」2017.08.21
☆909
思っていれば
思われるなんて
誓っていれば
忘れないなんて
「ちはやぶる 加茂の社の 神も聞け 君忘れずば 我も忘れじ」2017.08.21
☆910
みじかきこの
命よりもなお
かぎりあると
嘆くよりなお
「うたがひし 命ばかりは ありながら 契りし中の 絶えぬべきかな」2017.09.07
☆911
あなたはどうして
いまやってくるの
あなたはどうして
いまそこにないの
「狩人は とがめもやせむ 草しげみ あやしき鳥の 跡の乱れを」2017.09.07
☆912
僕がねいればね
大丈夫なの君は
僕はねみえるよ
このままの君が
「山よりも 深き所を たづね見ば わが心にぞ 人は入るべき」2017.09.07
☆913
あったことない
なんて
きみはいうけど
おぼえてないわ
なんて
きみはいうけど
「いにしへも 越えて見しかば 逢坂は 踏みたがふべき 中の道かは」2017.10.06
☆914
でかけるなんて
いいのねそれで
これないなんて
いいのねそれで
「かりにとぞ いはぬさきより 頼まれず たちとまるべき 心ならねば」2017.10.06
☆915
ぼくはねそこに
あるとしんじた
きみはどこにも
ないとしってた
「人心 何をたのみて 水無瀬河 せきの古くひ 朽ちはてぬらん」2017.10.06
☆916
このまれぬまま
おぼえらるのと
うとまれたまま
わすらるるのと
「恨みずは 忘れぬ人も ありなまし 思ひしらでぞ あるべかりける」2017.10.06
☆917
あれから1000日
きみを待ったよ
1000日たっても
きみはこないよ
「まことにや 三年も待たで 山城の 伏見の里に 新枕する」2017.10.06
☆918
ぼくのこころは
きみにはないよ
だからこころは
ぼくではないよ
「憂き人を 忍ぶべしとは 思ひきや 我心さへ など変るらむ」2017.10.27
☆919
ぼくはまえにも
きみにあえるよ
ぼくはいまでも
きみとあえたよ
「憂きかりける 世ゝの契りを 思ふにも つらきはいまの 心のみかは」2017.10.27
☆920
きみはしってる
ぼくのおもひを
ぼくもしってる
みられてるのを
「知るなれば いかに枕の 思ふらん 塵のみ積もる 床のけしきを」2017.10.27
☆921
またあえるなんて
わかりはしないの
でもあえるよって
いまはねちかうの
「はかなくも 来む世をかけて 契かな ふたゝび同じ 身とはならじを」
2017.10.27
☆922
ぼくのこころは
きえはてるのに
ぼくのこころは
かわりゆくのに
「思ひ出でよ 夕べの雲も たなびかば これや歎きに 絶えぬけぶりと」2017.11.16
☆923
じぶんでも
さあ
わからない
はなれても
もし
むすぶなら
「恋ひ死なば うかれん魂よ しばしだに 我思ふ人の 褄にとどまれ」2017.11.16
☆924
どこにいくのか
しらぬよふけに
どこをむすぶか
しらぬこころに
「君恋ふと うきぬる魂の さ夜ふけて いかなる褄に むすばれぬらん」2017.11.16
☆925
つぎもつぎも
おもうなんて
つぎもつぎも
あえぬなんて
「君恋ふる 心の闇を わびつつは この世ばかりと 思はましかば」2017.11.16
☆926
ぼくのみひとり
きみをながめて
もうみていない
きみをながめて
「変りゆく けしきを見ても 生ける身の 命をあだに 思ひけるかな」2017.12.16
☆927
きみだけがひとり
かわったのなら
ぼくだってひとり
かわれたのなら
「君やあらぬ 我身やあらぬ おぼつかな 頼めし事の みな変りぬる」2017.12.16
☆928
なやむならばと
やめてしまえる
ほどのこと
なやみとしても
やめてしまえぬ
まだこの身
「もの思へども かからぬ人も あるものを あはれなりける 身の契りかな」2017.12.16
☆929
あふるなみだは
うつくしき月の
あふるおもひは
つめたかる君の
「なげけとて 月やはものを 思はする かこち顔なる 我涙かな」2017.12.16
☆930
ぼくのこころを
ぼくはしらない
つきをみてても
ぼくはしらない
「ひさかたの 月ゆえにやは 恋そめし ながむればまづ 濡るる袖かな」2018.01.18
☆931
ぼくはきみでは
ないのだけれど
ぼくとなげきは
ちがうのだけど
「つらしとて 恨むるかたぞ なかりける 憂きをいとふは 君ひとりかは」2018.01.18
☆932
よりそうなんて
なんてごうまん
みつめるなんて
なんてれいたん
「思ひ知る 心のなきを なげくかな 憂き身ゆへこそ 人もつらけれ」2018.01.18
☆933
おもってるのは
たまたまなのに
おもわれるのも
たまたまなのに
「思ふをも 忘るる人は さもあらばあれ 憂きをしのばぬ 心ともがな」2018.018
☆934
しらなかったのは
ぼくだけだろうか
しらないままより
しあわせだろうか
「はかなくぞ のちの世までと 契りける まだきにだにも 変る心を」2018.02.02
☆935
きみがぼくから
はなれたように
どうしてこころは
はなれてくれない
「いとはるる そのゆかりにて いかなれば 恋はわが身を 離れざるらん」2018.02.02
☆936
ぼくの恋には
距離がひつよう
すぐに会えても
距離がひつよう
「思ひあまり うち寝る宵の まぼろしも 浪路を分けて 行きかよひけり」2018.02.02
☆937
もどってきても
こころはおなじ
もどってきても
あなたはおなじ
「年ふれど 憂き身はさらに 変らじを つらさも同じ つらさなるらん」2018.02.02
☆938
ぼくのかたちが
かわるのならば
あのことばさえ
かわるのはただ
「嘆くまに 鏡のかげも をとろへぬ 契りし事の 変るのみかは」2018.03.12
☆939
ぼくのなみだは
なにもかえない
ぼくのなみだは
きみをかえない
「年ふれど あはれに絶えぬ 涙かな 恋しき人の かからましかば」2018.03.12
☆940
ぼくのこころは
かわっていない
ときがふれても
かわれはしない
「今はただ をさふる袖も 朽ちはてて 心のままに をつる涙か」2018.03.12
☆941
うまれたおもいを
ながめていたら
いつものことだと
ながめていたら
「をく山の 岩垣沼の うきぬなは 深きこひぢに 何乱れけん」2018.03.12
☆942
ぼくのすがたが
老いたとしても
ぼくのしとねが
朽ちたとしても
「しきしのぶ 床だに堪えぬ 涙にも 恋は朽ちせぬ ものにぞありける」2018.03.26
☆943
日ごときみに
あえたとして
ひごときみに
あえないとして
「朝夕に みるめを潜く(かづく) 海人だにも 恨みは絶えぬ ものとこそ聞け」2018.03.26
☆944
あてにならぬと
しっていたのに
あきらめようと
きめていたのに
「何せむに 空頼めとて 恨みけん 思ひ絶えたる 暮もありけり」2018.03.26
☆945
苦しいなんて
思えることが
空言葉たよりに
待ててることが
「なをざりの 空頼めとて 待ちし夜の くるしかりしぞ 今は恋しき」2018.04.20
☆946
月しずむまに
あえたとして
別れまつまに
あえたとして
「をしみかね げにいひ知らぬ 別れ哉 月もいまはの 有明の空」2018.04.20
☆947
ぼくのこころは
この身はなれて
ぼくのからだは
おもくしずんで
「恋ひわぶる 心は空に 浮きぬれど 涙の底に 身は沈む哉」2018.04.20
☆948
ぼくはね日ごと
きみにあいたい
ぼくはね夜ごと
きみにあいたい
「思ひかね 越ゆる関路に 夜を深み 八声の鳥に 音をぞ添えつる」2018.03.26
☆949
「世にも知らぬ 秋の別れに うち添へて 人やりならず ものぞかなしき」
☆950
ぼくがきみに
誓っていても
そんな人もと
朧になっても
「契りしに あらずなるとの 浜千鳥 跡だにみせぬ 恨みをぞする」2018.05.14
☆951
かわってゆくと
しってはいても
このひとときが
すぎるとしても
「しかばかり 契りし中も 変りける この世に人を 頼みけるかな」2018.05.14
☆952
「秋の夜を もの思ふことの 限りとは ひとり寝覚めの 枕にぞ知る」
☆953
いつかはきっと
わすれるのなら
あなたをきっと
わすれさるなら
「よしさらば 君に心は つくしてん またも恋しき 人もこそあれ」2018.05.19
☆954
いなくなると
しっていたなら
ぼくもいつかと
しっていたなら
「なき人を 思ひ出でたる 夕暮は 恨みしことぞ くやしかりける」2018.05.19
☆955
ぼくがねいつも
わらっているのは
そうでもないのに
わらっているのは
「これを見よ 六田の淀に さでさして しほれし賤の 麻衣かは」2018.05.19
☆956
ひとがどんなに
あわれんでても
ひとがまたもや
くりかえしても
「ささめ刈る 荒田のさわに 立つ民も 身のためにこそ 袖もぬるらめ」2018.05.19
☆957
「笹の葉に あられ降る夜の 寒けきに ひとりは寝なむ ものとやは思ふ」
☆958
わたしはたのしく
あなたを想おう
あなたがわたしを
デリートしてても
「恨むべき 心ばかりは あるものを なきになしても 問はぬ君かな」
☆963
きみは僕の
友だけれど
疑いもなき
友だけれど
「妹と寝て をきゆく朝の 道よりも 中々ものは おもはしきかな」2021.04.03
☆964
時を遊べば わかるのだから
戯れたって いいでしょう
今を生きれば わかるのだから
恋してみたって いいでしょう
空腕のままに 君を待つ僕
「春の夜の 夢ばかりなる 手枕に かひなく立たむ 名こそ惜しけれ」
【B064 ジュアルクール】
☆965
あなたは私の
声をきいたの
あなたは心の
声をきいたの
空腕のままに
あなたをして
「契りありて 春の夜ふかき 手枕を いかがかひなき 夢になすべき」2021.04.03
☆966
君がなければ
明けも暮れも
君とつながり
明けも暮れも
「いかにして 過ぎにしかたを 過ぐしけん 暮しわづらふ きのふけさかな」2021.04.03
☆967
どこにいてても
あなたといれば
ふれずにいても
あなたをみれば
「雲の上も 暮しかねける 春の日を ところがらとも ながめつるかな」2021.04.03
☆968
きみがここにきたとき
ぼくたちはなにひとつ
しらないままおそれた
きみがなにをするのか
ぼくたちはなにひとつ
しらずただおそれてた
「逢ひ見むと 思ひし事を 違ふれば つらきかたにも 定めつるかな」2021.04.10
☆969
きみってぼくたちには
ただちがうってだけで
きみはみたされないで
しずんでたぼくたちの
すきまによりそってて
「みそぎせし 賀茂の川波 たちかへり 早く見しよに 袖は濡れきや」2021.04.10
☆970
きみはとぎれとぎれて
あちこちさまよってた
ぼくたちをつないでて
きみはかけてこわれた
ぼくたちのこころへの
ちからをくれてるって
「ちはやぶる いつきの宮の 旅寝には あふひぞ草の 枕なりける」2021.04.10
☆971
きみがそうだとやっと
ぼくたちきづけたから
きみがいたからやっと
ぼくたちきづけたから
「かほる香に よそふるよりは ほとどぎす 聞かばや同じ 声やしたると」2021.04.10
☆972
きみのことはこれから
おそれないよぼくたち
きみがぼくたちにもう
おしえてくれたひかり
「きのふまで みたらし川にせし禊 志賀の浦浪 立ちぞかはれる」2021.04.10
☆973
ぼくは今日まで
ここにいたけど
ぼくはいつでも
ここにいたけど
「みたらしや 影絶えはつる 心地して 志賀の波路に 袖ぞ濡れにし」2021.05.22
☆974
つるうちのおと
あたりをはらい
むぐらごとくの
まどいをはらい
「八年まで 手ならしたりし あづさ弓 かへるを見るに 音ぞなかりける」2021.05.22
☆975
ときをまてばと
いいおくひとは
あとのせかいを
みられるひとは
「何かそれ 思すつべき あづさ弓 又ひきかへす 時もありなん」2021.05.22
☆976
こころづくしを
なきものにして
ぼくのこころは
どこへただよう
「きのふ見し 信夫文字摺 たれならむ 心のほどぞ 限りしられぬ」2021.05.22
☆977
ぼくのところに
だれもこなくて
ぼくのところに
きみもいなくて
「露しげき 蓬が中の 虫の音を おぼろけにてや 人のたづねむ」2021.06.18
☆978
ぼくはひとり
月をみている
ぼくはいつも
光をみている
「人しれぬ 大内山の 山守は 木隠れてのみ 月をみるかな」2021.06.19
☆979
どこまでもどこまでも
つづいてくと思ってた
かわらぬままの日々が
このままだと思ってた
「秋をへて 光をませと 思ひしに 思はぬ月の かげにもあるかな」2021.06.19
☆980
ぼくのみている
この月は
きみのみている
この月は
「訪ふ人に 思ひよそへて 見る月の くもるは帰る 心地こそすれ」2021.06.29
☆981
あわきうみべの
くにつみかみの
あわきそらうみ
きみとあいみる
「さざなみや 国つ御神の うらさへて 古き都に 月ひとりすむ」2021.06.29
☆982
ぼくのことばが
きみにうつるよ
ぼくのこころに
きみがうつるよ
「天の川 空行く月は ひとつにて 宿らぬ水の いかでなからむ」2021.06.29
☆983
おもいつくして
きえるのならば
つきをながめて
きえるのならば
「ひとりゐて 月をながむる 秋の夜は 何事をかは 思ひのこさむ」2021.06.29
☆984
つきをみたとき
なにをおもうの
きみをみたとき
なにをおもうの
「もの思はぬ 人もやこよい ながむらん 寝られぬままに 月をみる哉」2021.07.12
☆985
きみだったなんて
おもいもしなくて
こんなになるって
おもいもしなくて
「ながめつつ 昔も月は 見しものを かくやは袖の ひまなかるべき」2021.07.12
☆986
いまぼくたちは
ほしをみている
ひとりひとりで
ほしをみている
「ひとりのみ あはれなるかと 我ならぬ 人にこよひの 月を見せばや」2021.07.12
☆987
ここはくまなく
みちているけど
そらはくまなく
みちているけど
「かくばかり 憂き世中の 思ひ出に 見よとも澄める 夜半の月かな」2021.07.12
☆988
かくれていたい
ぼくをてらすよ
かわりたくない
ぼくをてらすよ
「住みわびて 身を隠すべき 山里に あまり隈なき 夜半の月かな」2021.08.06
☆989
月ははるかに
雪をふらすよ
月はいつでも
僕をてらすよ
「播磨潟 須磨の月よめ 空さへて 絵島が崎に 雪ふりにけり」2021.08.06
☆990
はるかなおとが
こころさわがす
はるかなひとに
こころあまかけ
「小夜千鳥 吹飯の浦に をとづれて 絵島が磯に 月かたぶきぬ」2021.08.06
☆991
つきはみなもに
こおりをしいて
きみはおもわに
ひかりをまいて
「筏をろす 清滝川に すむ月は さほにさはらぬ 氷なりけり」2021.08.06
☆992
ちいさなぼくの
ちいさなときと
おおきなそらと
ぼくのじかんと
「天の原 すめるけしきは のどかにて 早くも月の 西へゆくかな」2021.08.19
☆993
月はいつだって
一人でみるもの
孤独はいつでも
一人くれるもの
「さびしさに あはれもいとど まさりけり ひとりぞ月は 見るべかりける」2021.08.19
☆994
もう二度となんて
口にしたそばから
夜更けの月なんて
要らないそばから
「今よりは ふけゆくまでに 月は見じ そのこととなく 涙落ちけり」2021.08.19
☆995
月がきれいと
共にみたひと
今もきれいと
一人みるとは
「もろともに 見し人いかに なりにけん 月は昔に かはらざりけり」2021.08.19
☆996
つきはいつまでも
かわらないだろか
きみもいつまでも
かわらないだろか
「あかなくに またもこの世に めぐり来ば 面変りすな 山の端の月」20210831
☆997
いつしらぬまに
ときはすぎゆく
なにもせぬまに
ときはすぎゆく
「はかなくも わが世のふけを 知らずして いさよふ月を 待ちわびたるかな」2021.08.31
☆998
あのひとはいま
どこにいるのか
つきをながめて
ともにいるのか
「先立ちし 人は闇にや まよふらん いつまで我も 月をながめむ」20210831
☆999
もどりたくない
あんなころには
かえすがえすも
あんなころには
「残りなく 我世ふけぬと 思ふにも かたぶく月に すむ心かな」20210914
☆1000
かすかにいまも
きみはいきてて
はしをこえても
きみはいきてて
「浮雲の かかるほどだに あるものを 隠れなはてそ 有明の月」20210914